明日海りおが「新源氏物語」の光源氏の演技で芸術祭賞新人賞を受賞
平成27年度文化庁芸術祭賞・関西元気文化圏賞合同贈呈式が21日、大阪北区のリーガロイヤルホテルで行われ、宝塚歌劇団花組のトップスター、明日海りおが、芸術祭新人賞(関西参加公演の部)を受賞、明日海が出席した。
宝塚歌劇と芸術祭の歴史は古く、1960年に「華麗なる千拍子」が大賞を受賞して以来たびたび受賞しており、個人の受賞もたびたび受賞しており、新人賞は「愛と青春の旅立ち」(平成22年)で受賞した柚希礼音以来5年ぶりとなる。
今回の明日海の受賞は「新源氏物語」の光源氏の演技に対してで「匂い立つような美しさと凛とした気品で、多くの女性を虜にした貴公子・光源氏17歳から晩年までを情熱的に演じ、宝塚の「二枚目」の系譜に新たな一頁を付け加えた」として評価された。
ベージュ色の明るい晴れ着に緑の袴姿で登壇した明日海は、少々緊張気味だったが青柳正規文化庁長官から賞状を授与され満面の笑み。大衆芸能部門で優秀賞を受賞した落語家の笑福亭仁智らとともに晴れやかに記念撮影に収まっていた。
明日海は授賞式のあとタカラヅカスカイステージの取材に応じ「光源氏は、悩みに悩み抜いた役だったので、それが評価されて本当にうれしい。今後も宝塚の男役として立派に精進していきたい」などと喜びを話していた。
翌22日に「ミー&マイガール」の東京での制作発表を控え、祝賀会は乾杯のみで中座したが青柳長官からは「新人賞を受賞した宝塚の男役さんはたくさんいらっしゃって、多くは女優としても成功されているので、あなたにも期待していますよ」と声をかけられ、大いに恐縮していた。昨年は台湾公演に参加、宝塚を代表するトップとしての活躍が多かっただけに、明日海にとってうれしいご褒美となったようだ。
なお芸術祭(関西)の大賞は「大阪松竹座」が、松竹新喜劇の「はるかなり道頓堀」の成果で受賞した。また昨年「宝塚歌劇団」が受賞した「関西元気文化圏賞」は、リニューアルなった「姫路城」が大賞を受賞、鳥取県の「すなば珈琲」などがニューパワー賞を受賞した。
©宝塚歌劇支局プラス 1月22日記 薮下哲司