彩吹真央、佐藤隆紀と京フィルとの共演によるコンサート決定
元雪組の彩吹真央が、3月12日、京都芸術劇場春秋座で「彩吹真央&京フィルレインボーコンサートin春秋座」を開くことになり12月16日大阪市内で会見に臨んだ。
2010年に宝塚歌劇団を退団、来年で12年目となる彩吹、退団後もさまざまなジャンルで活躍中だが、今回は春秋座が2014年以来続けているタカラジェンヌOGと京フィルのジョイントコンサートへの出演。涼風真世、一路真輝、安蘭けい、壮一帆らについで8回目となるシリーズだ。
「オーケストラとの共演はこれまでにもありますが、音色が素晴らしくて真ん中に立って歌うのを忘れてずっと聴いていたいくらい」とオーケストラとの共演の魅力を話す彩吹。「当初はオーケストラの音に負けないようにと力んでいたのですが、力を抜いて身を任せて歌う方がオーケストラと合うことがわかりました。今回もそんな体験ができるのかと思うとわくわくします」と新たな挑戦に胸を躍らせる。
コンサートタイトルは自身が出演したアメリカの伝説的歌手ジュディ・ガーランドの後半生を描いたミュージカル「end of the RAINBOW」にちなんだもので、コンサートでも主題歌「オーバー・ザ・レインボウ」など8曲を歌う。
「宝塚時代3回出演した一番印象深い演目」というミュージカル「エリザベート」からは2曲。一曲は「最後のダンス」で、もう一曲は「マリー・アントワネット」で共演、「シュガー」と呼ぶザ・ベルベッツの佐藤隆紀をゲストに迎え「夜のボート」をデュエットする。「佐藤さんも私フランツを演じたことはありますが、私がエリザベートを歌うのは初めて。トートも演じていないので「最後のダンス」も初めてなんです」と初づくしに挑戦するのが聴きものだ。
「劇場という空間で生の音楽のすばらしさをぜひとも味わっていただきたい」と彩吹。コロナ禍で休演や延期が続き「当たり前のことが当たり前ことでなくなり、生の触れ合いの大切さが身にしみてわかりました。舞台が好きだということを改めて感じ、ずっとこの仕事を続けていきたいと思うきっかけになりました」とこの1年が無駄ではなかったことも振り返りながら、コンサートへの意欲を込めた。
一方、元雪組のトップスター、早霧せいなが初舞台以来20年を記念したクリスマスディナーショー『Authentic Joy』を17日、ホテル阪急インターナショナルで行った。前日に行われた稽古の子をのぞかせてもらったが、早霧は「ディナーショーって久しぶりでライトがまぶしくて緊張しますね」と笑いながらも楽しそう。AKBの「風は吹いている」から多彩なジャンルの曲を披露。ミュージカルからは「MOZART!」から「僕こそMUSIC」と「星から降る金」と大曲を2曲、宝塚時代の曲も「ルパン3世」などを歌った。「自分で選曲、構成した」というショーは衣装も紺色のおしゃれなスーツから超豪華なドレスなど凝りに凝ったもの。9月の東京でのコンサートのために作った新曲も披露するなど久々の華やかな舞台に早霧のスターオーラが輝いていた。東京では25日に東京会館で開催される。
©宝塚歌劇支局プラス12月17日記 薮下哲司