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Channel: 薮下哲司の宝塚歌劇支局プラス
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元星組トップ、北翔海莉が母校に里帰り 宝塚文化創造館10周年記念イベント

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元星組トップ、北翔海莉が母校に里帰り 宝塚文化創造館10周年記念イベント


ツタが絡まる校舎としてタカラジェンヌに親しまれた旧宝塚音楽学校の校舎が、宝塚市によって宝塚文化創造館として甦って今年で10年になるのを記念したスペシャルイベント「TAKARAZUKA TALK&LIVE」が、元星組トップスターの北翔海莉を迎えて3、4の両日、同館で開催された。

第一部が、名誉館長である演出家の岡田敬二氏による、宝塚市と宝塚歌劇の歴史を振り返る講演。宝塚市が宝塚歌劇とともに発展してきた100年間の歴史を約25分間にまとめた映像とともにわかりやすく解説された。大劇場以外に宝塚市内に大掛かりなダンスホールがあったことや平成10年まであったファミリーランドなど、歌劇以外の施設の紹介が興味深く、それらの施設と歌劇団が密接に関わっていたことも紹介され、歌劇と宝塚市の切っても切れない関係が浮き彫りにされた。

続く第二部はゲストの北翔と岡田名誉館長のスペシャルトーク。北翔は84期生だが、旧宝塚音楽学校最後の卒業生。「宝塚を見たこともなくて受験して合格、右も左もわからないまま15歳からこの校舎で勉強しました」と北翔。今回、会場となっているホールは「ここはバレエ教室だったところです。バレエは40人中のビリでいつも怒られてばかりでした」と懐かしそうにあたりを見回す。掃除当番の失敗談など音楽学校時代の思い出話は尽きず、和気あいあいの雰囲気。

話題が初舞台の話に。北翔の初舞台は1998年4月の宙組発足公演「エクスカリバー」と岡田演出の「シトラスの風」。「5組になるなんて誰も思ってなかったし、発足時ですから上級生の方たちも各組から集められた人ばかりだったので、お名前を覚えるのだけでも大変でした」といまだから言える苦労話も。3年目の時のベルリン公演、トップお披露目公演と、節目の公演すべてに岡田氏が関わっていて「本当にお世話になりました」と感謝の言葉も忘れなかった。

休憩をはさんで第三部がミニライブ。サックス奏者の崔勝貴による「未来へ」などの演奏のあと毬穂えりなが「私だけに」美苑えりかが「ジュテーム」を歌った後、いよいよ北翔の登場。さっきまでのロングヘアをキリッと男役風にまとめて初舞台の「シトラスの風」続いてロマンティックレビューから「Paradiso」そして懐かしの「へミル」と北翔の宝塚生活の大事な3曲を熱唱した。もう一曲は日替わりで北翔が今歌いたい歌をじっくりと披露。退団後もますます磨きがかかった北翔のなめらかな歌声が耳に心地よかった。

最後は全員で「TAKARAZUKA FOEVER」と「すみれの花咲くころ」でミニライブを締めくくった。

 ©宝塚歌劇支局プラス7月3日記 薮下哲司

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