紅ゆずる退団後初舞台「アンタッチャブル・ビューティー」制作発表会見
元星組トップスター、紅ゆずるの退団後初舞台となる大阪松竹座4月公演「アンタッチャブル・ビューティー~浪花探偵狂騒曲~」(竹園元演出)制作発表会見が22日、ホテル日航大阪で開かれた。紅は黒のシックなドレス姿で登壇、「絶対楽しめる舞台にします」と笑顔で確約していた。
「アンタッチャブル―」は昨年9月に上演予定で進行していたが、折からのコロナ禍で延期、7か月遅れて実現するもので、一昨年、宝塚を退団した紅にとってコンサート以外ではこれが退団後初舞台。
地元大阪出身の紅のために東野弘明が書き下ろしたコメディーで、紅は探偵志望の生粋の浪速っ子、本間カナという役どころ。三田村邦彦扮する武智五郎が営む探偵事務所に転がり込み、立ち退き騒動で大混乱の大阪ミナミのはずれの商店街に得意の7変化で潜入捜査、周囲を巻き込みながら難事件を華麗に解決していくといったストーリー。
「退団後の初舞台が地元大阪でこういう形で実現して本当にうれしい。このような時代に来てよかった、見てよかったといわれるような楽しくて泣ける芝居にしたい」と紅。
所長役の三田村のほかに吉本新喜劇の内場勝則や松竹新喜劇の江口直彌といった喜劇の本場大阪を代表するコメディアンが競演する。宝塚時代からコメディエンヌとして定評のある紅だが「コメディーにはたくさん出演してきましたが、宝塚の喜劇は美しく華やかななかでクスっと笑ってもらうというもの。今回は本格的な喜劇の方とご一緒なので私自身としては喜劇の高みというか深みに挑戦させていただき、学ぶというより盗むという気持ちでやらせてもらおうと思っています」と本格的喜劇挑戦の弁。ほかにも松竹新喜劇、吉本新喜劇双方の多彩なメンバーが大挙出演、紅も得意の大阪弁を駆使した本領発揮の舞台となりそうだ。「歌って踊って戦う探偵」とキャッチコピーにあるようにもちろん歌もダンスもふんだんに織り込まれる。「ボディガード」でミュージカル初挑戦した内場も「歌と踊りならまかせて」と笑わせるなど、全員、紅とはこの日が初対面とは思えない和気あいあいのムード。さてどんな舞台になるか。
公演は4月16日から26日まで。なお紅は歌舞伎俳優中村壱太郎がホストを務めるオンライントークライブ「上方芸能、おもろいねんで!」4月7日20時配信分にゲスト出演、「アンタッチャブル・ビューティー」の最新情報などを披露することになっている。
©宝塚歌劇支局プラス3月22日記 薮下哲司
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