紅ゆずる、退団後初コンサート「紅―ing!!」大阪からスタート!
昨年10月に退団したばかりの元星組トップスター、紅ゆずる退団後初コンサート「紅―ing!!」(藤井大介構成、演出)が6日、梅田芸術劇場メインホールで開幕した。かっこいい男役姿での宝塚メドレーやホタル嬢の紅子、そして紅5コーナーと紅ならではのバラエティーに富んだ内容、最後には真っ赤なドレス姿も初披露するなど紅パワー炸裂のファーストコンサートだった。
真っ赤なトレーナーにペンライトを持ったファンで満員となった開演前、「みなさーん!」と紅のおちゃめな声で場内アナウンス、客席がどっと沸き、開演前から一気に緊張の糸がほぐれ、リラックスした雰囲気でコンサートがはじまった。
オープニングは紅の宝塚時代のさまざまな舞台姿が巨大なスクリーンに映し出される中、元月組の宇月颯、元星組の壱城あずさ、如月蓮、十碧れいや、華鳥礼良、元花組の梅咲衣舞そして小南竜平、田極翼の男性ダンサーが勢ぞろいしてのダイナミックなダンスナンバーから。そして舞台中央からかっこいい男役姿で紅が登場「今、眠れる獅子が目をさます」と歌い始めると客席から大歓声。4か月ぶりの紅にファンの興奮はいきなり最高潮だ。
サヨナラ公演東京千秋楽の前日(10月12日)東日本を襲った台風のため公演が中止されたことがきっかけで、今回のコンサートが企画されたこともあって、宝塚歌劇団の全面協力のもと、宝塚時代の映像がふんだんに使用されていて、舞台が華やかそのもの。主題歌の後は、紅の「お久しぶり」とあいさつの後、一曲目は極めつけ「キラールージュ」。紅は途中で引っ込んだが、公演時の紅の映像がそのまま流れ、宇月らが歌い継ぐという粋な演出。そして、いきなり「さよなら皆様」で幕が。意表を突く展開に、ファンあぜんとする中、客席に紅子に扮した紅が登場、爆笑トークが繰り広げられるという寸法。万事がこの調子で進み、ファンからの声援に紅も絶妙の返しで応え、舞台と客席が一体となったコンサートとなった。次いで、宇月らが紅の初舞台からサヨナラ公演までさまざま主題歌をメドレー、真っ赤な衣装に着替えた紅がまず「スカーレットピンパーネル」から「ひとかけらの勇気」そして「ロミオとジュリエット」からティボルトの歌を熱唱。続いて、歌いたかった曲として「エリザベート」から「最後のダンス」を披露した。
続く紅5コーナー、この日は壱城と如月と紅の3人がテーマソングを披露。美弥るりかと天寿光希はパネルで登場、ビデオメッセージを寄せた。紅は「雪組のアクア5に対抗して、ひそかに集まっていたらいつのまにかこんな大きな会場でできることになって感慨無量。これからも機会があればやりたい。夢は武道館」とでっかい夢をぶちあげ、大きな拍手を浴びていた。
最後のコーナーは紅が真っ赤なドレスで登場。「男役だった私がドレスを着るのはどうかと思ったけれどこれから女優になるしみんなに先にみてもらいたかった、どう思う」と逆に質問。会場からは「かわいい」「どんな紅でもついていく」と応援エールが飛んで、紅は「ほんまやなあ」と応じて笑わせたが、初のドレス姿なかなか魅力的だった。
紅はそのドレス姿で「私は私」を歌って、今後も紅らしくゴーイングマイウェーで前向きに歩いていきたいと宣言、コンサートを締めくくった。そして「大好きな宝塚で、大大満足の宝塚生活を送ることができ、皆さんには感謝の言葉しかありません」と何度も強調、紅の宝塚愛の大きさを改めてうかがい知れたファーストコンサートだった。
©宝塚歌劇支局プラス2月6日記 薮下哲司
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