美弥るりかトークライブin大阪、多彩なゲストまじえて開催
昨年6月に退団した元月組の人気スター、美弥るりかのトークライブが2月2、3の両日、昨年9月の東京に引き続いてホテル阪急インターナショナル大阪・紫苑の間で行われた。昨年1月の一路真輝+神奈美帆、11月の真飛聖、壮一帆、愛音羽麗と続くトークライブシリーズの第3弾で、二日間計3回あったが美弥の退団後大阪では初めてのトークライブということと毎回美弥とゆかりの深いゲストが登場するとあって広い会場が各回満席となる大盛況となった。
ゲストは2日昼が元月組娘役スター、早乙女わかば、同日夜が元専科のスター、沙央くらま、そして3日夜が元月組の宇月颯と元星組の如月蓮という多彩なメンバー。星組時代から親交があり月組では「キングダム」や「グランドホテル」で共演した早乙女、月組時代に組替えで同じ組になり急速に親交を深めたという沙央、一期下で美弥親衛隊を自認する宇月と如月といずれも宝塚時代の美弥になくてはならない4人をゲストに今だから言える㊙トークが爆発、各回とも笑いの絶えない楽しいトークが繰り広げられた。
ライブはまずは客席から登場した美弥が軽いノリのポップスを歌いながら会場中央の舞台に。今回は美弥の提案で、客席のど真ん中に舞台を組み、美弥が回転いすに座ってくるくるまわりながらトークするという趣向。まずは退団後の近況や今後の予定などを報告、続いて当日参加したファンに直前に書いてもらった質問に答えるコーナー。「吉野家に行ったことがありますか」というべたな質問にも「行ったことあるよ。テイクアウトだけれど。おいしかった」と気軽に答えるなど気取らない雰囲気がいかにも美弥らしい。30分ぐらい経過したところでゲストが登場。
沙央と「雪組から月組に組替えになって組の雰囲気があまりにも違っていて、すっごく落ち込んだ時に、美弥ちゃんも星組から組替えになった時、衝撃を受けたという話をお風呂場で聞いて一気に仲良くなったんだよね」と裸の付き合いがきっかけだったことを披露。その後は一緒に温泉に行ったり海外旅行したりといった深い中に。「でも旅行はいつも珍道中だった」とか。一方、宇月と如月は、節分にちなんで鬼の面をつけて乱入、客席に豆をプレゼントするサービスも。二人は一期違いの下級生で音楽学校時代から美弥はあこがれの的だったのだとか。「予科性の時に、掃除当番の責任者が美弥さんで、うれしかったけれど、いつもいらっしゃらなかった。学校では授業以外ではほとんどおみかけしなかった」と二人がばらすと、美弥は「いつもぎりぎりに入って、終わったらすぐに帰った」と告白。「授業以外は寮でごろごろしていた」と当時からマイペースぶりだったことを明かし、会場の笑いを誘っていた。
ゲストコーナーでは、ファンからのゲストへの質問を美弥が客席に降りて、質問したファンと一緒にゲストの答えを聞くという趣向。美弥が広い会場をあちこち走り回ってインティメートな空間を演出した。このあとにはゲストとともにファンへのプレゼントコーナーもあって至れり尽くせり。
ゲストコーナーの後はお待ちかね、美弥の唄のコーナー。ピアノ演奏をバックに「枯れ葉」など2曲をじっくり歌いこみ、アンコールは手拍子で締めくくった。エンターテナー美弥の片りんもちらりとのぞかせながら、親しみやすいトークも健在、美弥の魅力満載のトークライブだった。
美弥は、このあと2月13日から紅ゆずるのコンサートへのゲスト出演(東京のみ)、2月28、29、3月1日には東京国際フォーラムで「ミヤコレクション」(河原雅彦演出)というミュージカル形式のショーに仙名彩世らと出演、3月7日には神戸国際会館でライブ、続いて7月には東京シアタークリエ(8月には大阪公演あり)での初ミュージカルと、次々に仕事が決まり、退団後の活動は順風満帆のスタートのようだ。
©宝塚歌劇支局プラス2月4日記 薮下哲司