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Channel: 薮下哲司の宝塚歌劇支局プラス
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令和の新トップ、礼真琴、柚香光ダブルお披露目「タカラヅカスペシャル2019」

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©️宝塚歌劇団


令和の新トップ、礼真琴、柚香光ダブルお披露目「タカラヅカスペシャル2019」

宝塚歌劇105周年記念「タカラヅカスペシャル2019」―Beautiful Harmony―(石田昌也監修、中村一徳、上田久美子、野口幸作構成、演出)が21、22の両日、梅田芸術劇場メインホールで開かれた。東京公演中の月組メンバー以外の花、雪、星、宙の各組選抜メンバー44人と専科3人、花組からのコーラスメンバー6人あわせて53人の出演による一年に一度のスターの祭典だ。

星組の紅ゆずると花組の明日海りおという二人のトップが退団、礼真琴、柚香光という二人の新トップがタカラヅカスペシャルにトップとして初登場、専科の轟悠を中心に望海風斗、真風涼帆とともに勢ぞろいすると、一気に新しい風が吹き込んだ感覚。オープニングはそんな5人で新曲「Beautiful Harmony」を歌い継いでのスタートとなった。

各組コーナーは、105周年を意識してこの5年の各組の代表的な作品からの名場面を衣装もそのままに再現するという凝った構成。トップバッターの宙組は「ベルサイユのばら」から「ごらんなさいごらんなさい」を、和希そら、留依蒔世、瑠風輝が小公子スタイルで歌うという具合。恥ずかしそうに歌う3人がほほえましかった。続いて「王家に捧ぐ歌」から桜木みなとのラダメス、星風まどかのアイーダという新人公演の再現、「風と共に去りぬ」は真風がレット、スカーレットは芹香斗亜。迫力満点の芹香スカーレットがみものだった。真風、芹香はそのままの格好で「ソーラン宙組」を熱唱、会場を笑いで包んだ。

雪組は、彩風咲奈の次元大介、彩凪翔の石川五ェ門、朝美絢と綾凰華のルパン三世から始まって望海がロベスピエール、全員で「CONGRATULATIONS宝塚‼」で締めくくった。

花組コーナーは瀬戸かずやの項羽、永久輝せあの劉邦、聖乃あすかの虞美人という配役で「赤いけしの花」から始まって柚香のビル、華優希のサリーで「ME&MYGIRL」メドレー。最後は「花より男子」で華やかに。

星組コーナーは、舞空瞳のマリーと愛月ひかるのルドルフという「うたかたの恋」から始まって天寿光希のナポレオン2世と瀬央ゆりあのマルモンによる「眠らない男―」から「嵐のように生きた男」。礼は軍服姿も勇ましく「黒豹の如く」から「俺の海」を熱唱。最後はそのままの衣装で「桜華に舞え」を全員で歌って盛り上げた。

衣装付きというのが今回の目玉だったが、装置がないのでそれほどの効果がなく、意外な配役が新鮮だったものの、出演者たちの早変わりが大変そうだなあという印象ばかりが残った。

二部は今年亡くなった巨匠柴田侑宏氏を偲ぶ主題歌メドレー。轟の「雨の凱旋門」から始まって珠玉の名曲が次々に披露。礼の「花吹雪」望海の「花に散り雪に散り」が聴かせた。最後は「小さな花がひらいた」からの名曲「もう涙とはおさらばさ」の大合唱で感動的に締めくくった。

新トップとともに花の瀬戸かずやと星の愛月ひかるの二番手披露でもあり、永久輝せあの花組デビューがさりげなくきちんと演出されていたのが印象的だった。

2019年から2020年へ、新たな年に向けて確実に動いている宝塚を実感できたイベントだった。

©宝塚歌劇支局プラス12月22日記 薮下哲司


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