さよなら紅ゆずる&綺咲愛里!
美弥・七海・愛月 105年の決断!
愛希れいかインタビュー!「宝塚イズム39」発売中!
令和と年号が変わって初めての「宝塚イズム39」(青弓社刊、薮下哲司、鶴岡英理子編著、定価1600円+税)が完成、6月1日から全国の大型書店で発売中です。
原稿依頼の締め切りぎりぎりになって星組の紅ゆずる、花組の明日海りおとトップスター2人が次々に退団を発表、いつも以上にずいぶん慌ただしい編集作業になりましたが、出来上がってきた最新号は、105周年宝塚の華やかな話題のうちにはらむさまざまな問題も提起、こちらが思って言った以上に充実した内容になり、読みごたえのある一冊となっています。
巻頭特集は「さよなら紅ゆずる&綺咲愛里」。類まれな美形コンビとしてファンを魅了してきた星組のトップコンビの退団を前に、私が彼らの宝塚でのこれまでの軌跡をリードで振り返り、現在の宝塚で二人がどんな位置を占めるコンビだったかなど、彼らの魅力を鶴岡英里子、宮本啓子、永岡俊哉、木谷富士子の四人が分析します。
2人のサヨナラ公演「GOD OF STARS―食聖-」(小柳奈穂子作、演出)はおろか、プレサヨナラ公演となったドラマシティ公演、楽劇「鎌足」(生田大和作、演出)さえまだ始まっていない時期に原稿を依頼したとは思えない論考がそろい、執筆者たちの2人への愛の深さを改めて理解するとともに、サヨナラ公演に臨む彼らへの期待の大きさもうかがい知れます。
一方、新旧交代の波にうまく乗れず、ファンに惜しまれて退団していった月組の美弥るりかと星組の七海ひろき。そしてもう一人、二番手スターの位置まできながら専科入りという選択をした愛月ひかる。「宝塚イズム39」ではそんな花も実もある3人に対する愛ある応援として「美弥・七海・愛月105周年の決断」という特集も組みました。水野成美、岩本拓、宮本啓子、永岡俊哉が3人への渾身の思いをぶちまけます。3人のファンの方たちは必読です。
OGロングインタビューは、昨年末退団、女優として始動したばかりの元月組トップ娘役
愛希れいか(元月組)が、退団後の第一作となった東宝版「エリザベート」への熱い思いを語ってくれました。暮れには「ファントム」のクリスティーヌ役も決まり、ますますの活躍が期待される愛希の宝塚愛に満ちた近況報告をお楽しみください。
大劇場公演評、新人公演評、私と鶴岡の外箱対談、東西のOG公演評とレギュラー企画もたっぷり。今年初演から45周年を迎え、年初に一大スペシャルイベントが組まれた「ベルばら45」はOG公演評で詳しくお伝えしています。手に取って決して損はさせません。ぜひ一冊お買い求めください。
https://www.seikyusha.co.jp/bd/isbn/9784787274205/
©宝塚歌劇支局プラス6月3日記 薮下哲司