ロマンチックコンサート チラシより
「I LOVE REVUE」から「この愛よ永遠に」まで珠玉の48曲!
𠮷崎憲治&岡田敬二ロマンチックコンサート開催
宝塚歌劇団の作曲家𠮷崎憲治氏の活動60周年、そしてコンビを組んで活躍してきた演出家の岡田敬二氏も活動55周年を迎え、それを記念した「𠮷崎憲治&岡田敬二ロマンチックコンサート」(構成、演出岡田敬二)が、6月1、2の両日、梅田芸術劇場メインホールで開かれた。
昨年、20作目を迎えたロマンチック・レビューシリーズなど数々のコンビ作がある二人の作品のなかからの名曲群のほかに𠮷崎氏が故菅沼潤氏と組んだ「心中・恋の大和路」さらに小池修一郎氏と組んだ「ヴァレンチノ」「天使の微笑、悪魔の涙」「華麗なるギャツビー」「蒼いくちづけ」「puck」からの曲も盛り込まれるなど多彩な選曲で、当時のスターたちがそれぞれその主題歌を披露するという豪華なコンサート。めったに聞けない珍しい曲もあって、つめかけた満員のファンたちは当時を思い出して感無量の面持ちだった。
初日の1日は瀬戸内美八、紫苑ゆう、杜けあき、南風舞、こだま愛、涼風真世、朝海ひかる、大和悠河、実咲凜音らのOG、そして現役から美穂圭子、悠真倫、愛月ひかるが特別出演した。
幕開きは南風、こだま、実咲の3人の元娘役トップによる「ザ・レビュー」の「I LOVE REVUE」のイントロから。紫苑、杜らが歌い継いで華やかなオープニング。しんがりの登場した瀬戸内が指揮の𠮷崎氏を紹介して、さっそくコンサートがスタート。一曲目はロマンチック・レビューの一作目となった「ジュテーム」。杜のなめらかな歌声が響き渡った。
以下ロマンチック・レビューシリーズの主題歌をそれぞれ初演メンバーが歌い、一言ずつコメント。一気に当時にタイムスリップする宝塚ならではの不思議な空間がよみがえった。
ロマンチック・レビューのあとはバウホール作品集。「ディーン」から「いつか」を朝海ひかる、「ロンリー・ハート」の主題歌は大和が歌った。一部のラストは瀬戸内と南風のコンビによる「心中・恋の大和路」から「この世にただひとつ」を当時の衣装そのままに着替えて熱唱した。
二部は岡田&𠮷崎コンビのアジアンシリーズ「ASIAN SUNRISE」から「エイサー」を愛月ひかるら現役生らがレビューの衣装のまま登場して披露。いきなり大いに盛り上がった。続いて「長靴をはいた猫」の「仙女の祈り」を実咲が歌うなど懐かしい曲が次々に登場、涼風の「悪魔の涙」「LOVER‘S GREEN」杜の「朝日の昇る前に」紫苑の「蒼いくちづけ~ノスフェラチュ」と続くといやがおうにコンサートは最高潮。いずれも生のオーケストラで𠮷崎氏自身の指揮、そしてオリジナルのスターが歌うという二度と聞けない貴重なコンサートだった。
最後は南風が𠮷崎氏のデビュー曲「皇帝と魔女」から名曲「愛の歌」を歌って締めくくり、ラストは「ザ・レビューⅡ」の主題歌で、ニューヨーク公演にも使われた「この愛よ永遠に」で幕を閉じた。
終演後には𠮷崎氏を交えてのアフタートークもあり同じ徳島県人の瀬戸内から「徳島の誇り」と言われて照れる𠮷崎氏だったが、杜に「いつ作曲しているんですか」と問われて「毎回締め切りに追われて絞り出しているだけ。締め切りがなければ100曲も作ってなかったと思う」と答えて笑いを誘っていたが「みなさんに感謝の一言」とこの日のコンサートの実現に感慨深げだった。
©宝塚歌劇支局プラス6月3日記 薮下哲司
岡田敬二×薮下哲司の歌劇トークと鳴海じゅんらのミニライブ開催
宝塚文化創造館開館8周年記念「TAKARZUKA TALK & LIVE」が7月14日(日)14時から宝塚文化創造館で開催されます。「ル・ポアゾン」「シトラスの風」などロマンチック・レビューシリーズはじめ「グランドホテル」や「キスミーケイト」などのミュージカルを創り続けている宝塚歌劇の演出家、岡田敬二先生と映画・演劇評論家の薮下哲司による宝塚歌劇にちなんだスペシャルトークと元宝塚歌劇団の鳴海じゅん、綺華れい、毬穂えりなの出演によるミニコンサートです。ツタのからまる宝塚音楽学校旧校舎を利用した由緒ある会場でのトークANDライブにご期待ください。
料金は前売り4000円(当日4500円)全席指定。ローソンチケットやセブンチケットで発売中。問い合わせは宝塚文化創造館☎0797(87)1136まで。