一路真輝2018ライブツアー大阪からスタート
元雪組トップで女優の一路真輝の2018年ライブツアーが5月11日、ビルボード大阪からスタートした。ミュージカルからシャンソンまで多彩な楽曲を緩急自在に披露、liveならではのトークも絶好調、そんな一路のliveの模様をお伝えしよう。
毎年行っている一路のライブツアー、今年は初めて大阪からのスタートで、背中が大きく開いたブルーのドレス姿で登場した一路は、まず「糸」を情感たっぷりに歌ってオープニング。震災で亡くなった人への手紙から生まれた曲だ。続く「雨上がりの星空」で明るい雰囲気になったところで、ファンにご挨拶。
「来年5月に東京の明治座で“細雪”に出演がきまりました」とまずは仕事の報告。一路は次女で、長女が黒木瞳、三女が瀬奈じゅん、四女が水夏希という初めてオールタカラジェンヌOGによる公演で「今のところ東京公演だけなのでみなさんいまから準備しておいてください」と笑わせながら「全員卒業生の公演は初めてなのでわくわくしますね」と自身も楽しみな様子だった。
ライブは「いい日旅立ち」から「もっと年を重ねてから歌うものだと思っていて、ライブで歌うのは初めて」というシャンソンコーナーへ。「サントワマミー」などを客席におりてメドレーで披露、極め付け「愛の讃歌」を一路ならではの豊かな表現力で歌い上げた。初めてとは意外だったがシャンソンがよく似合った。
ここでシルバーグレイのドレスにチェンジしてミュージカルメドレー。今回は「エリザベート」は封印、まず夏に再演が決まっている「キス・ミー・ケイト」から「ソー・イン・ラブ」など3曲を続けて披露。「ガイズ&ドールズ」や「レ・ミゼラブル」からは男性の歌にも挑戦、会場全体を包み込むような歌声は圧巻だった。そして、自身が演じたいミュージカルのひとつ「サンセット大通り」から大曲「With One Look」を絶唱。これがなかなかのききもので、会場のファンからも盛大な拍手が沸き、真っ赤なドレスに着替えてアンコールに応え「心の瞳」を歌ってライブを締めくくった。
素敵な選曲となめらかなトークで、約一時間のライブはあっというまだった。東京は18、19日にコットンクラブで。
©宝塚歌劇支局プラス5月12日記 薮下哲司