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Channel: 薮下哲司の宝塚歌劇支局プラス
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貴城けい×大空祐飛×瀬奈じゅん 78期同期トップ3人奇跡の遭遇 30周年記念ディナーショー開催

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告知ポスターより転載

貴城けい×大空祐飛×瀬奈じゅん 78期同期トップ3人奇跡の遭遇
30周年記念ディナーショー開催

元宙組の貴城けい、大空祐飛、元月組の瀬奈じゅん―78期の同期である元トップスター3人が、初舞台から30年を記念して一堂に会し「SEIZE THE DAY」(音楽監督・𠮷田優子)と題したジョイントディナーショーを4月1日から三日間、宝塚ホテルで開催した。トップ3人が勢ぞろいするとあってチケットは完売、最後の日である3日の昼の部を観ることができた。会場には3人の後輩で元月組の龍真咲の姿もあっておおいに盛り上がった。

オープニングは瀬奈が黒のスーツでかっこよくポーズを決めて登場、「ファンシーダンス」を歌うと続いて大空が「ナイスガイ」そして貴城が「コパカバーナ」とそれぞれのトップ時代のショーの主題歌を披露、盛り上がったところで3人そろって「TAKARAZUKA絢爛Ⅱ!」から「カリビアンナイト」と続くと、客席も手拍子で応え、一気に男役時代の3人にタイムスリップした。

初舞台から30周年という節目の年を迎え、大空が二人に声をかけて実現したという今回のディナーショー。多忙な3人のスケジュールと会場の空き日がたまたま一致して奇跡的に実現、まさに神がかり的な遭遇となった。

3人は1992年の雪組公演「この恋は雲の涯まで」が初舞台、その後、貴城は雪組、大空は月組、瀬奈は花組に配属され、しばらくは共演する機会もなかったが、2004年の90周年の時に2番手スターが組を越えて各組に特別出演するという企画があり、瀬奈が花組から月組に組替えになっていたこともあって彩輝直トップ時代の月組公演j「飛鳥夕映え」「TAKARAZUKA絢爛Ⅱ!」で3人の共演が実現、今回はそれ以来の3人そろい踏みとなった。

3人とも出演した共通作は「あかねさす紫の花」と「エリザベート」「ベルサイユのばら」があるが、今回は「あかねさす―」と「エリザベート」に特化。瀬奈と大空で大海人皇子と中大兄皇子のデュエット、貴城、大空の二人ルドルフと瀬奈エリザベートによるデュエットや貴城と瀬奈による「闇が広がる」というこのトリオならではの組み合わせで楽しませてくれた。

MCは音楽学校時代の掃除当番の㊙エピソードから、初舞台ラインダンスの裏話、さらには瀬奈がエリザベート、大空がルドルフを演じた月組公演「エリザベート」初日の失敗談と、仲がいい同期ならではのぶっちゃけトークは果てしなく続き、「飛鳥夕映え」での3人の役替わりでは、あまりの複雑さにわけがわからなくなり、音楽が鳴っているのに誰も出ていかないという珍事もあったとかで会場抱腹絶倒。単純な振りなのになかなか覚えられず振付の藍エリナさんにあきれられたというショーの一場面での「ディガディガドゥ」を汚名返上とばかり3人で踊る場面もあって、あっというまの楽しい1時間半だった。

黒から明るい色の衣装に着替えて大空が「大切な曲」という「THE LAST PARTY」から「ライフ」貴城、瀬奈もそれぞれ思い出のコンサートやディナーショーの曲を披露、最後は3人でさだまさしの名曲「奇蹟」を歌ってショーを締めくくった。

タイトルの「SEIZE THE DAY」は「いまを楽しむ」という意味だそうで、退団後10年から15年たった3人の今を見て聴いてもらおうという趣旨だが、それぞれが宝塚時代の曲を心こめて歌う姿に3人の宝塚愛があふれ,現在、活躍しているほかの舞台では絶対見られない彼女たちのリラックスした素顔がキラキラと輝いて印象的。「40周年でまた逢いましょう」が3人の最後の言葉だったが40周年といわずにまたいつでも見たい、そんなショーだった。

©宝塚歌劇支局プラス4月3日記 薮下哲司
 


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