タカラヅカスペシャル チラシより
轟悠と明日海りおら4組トップが大集合!「タカラヅカスペシャル2018」開催
年に一度のタカラジェンヌの祭典「タカラヅカスペシャル2018」~Say!Hey!Show Up‼~(石田昌也監修、中村一徳、藤井大介、稲葉太地構成、演出)が21、22の両日、梅田芸術劇場メインホール)で開かれた。
緞帳が上がり、今年の各組の舞台映像が紹介され、スクリーンが振り落とされると轟悠を中心に明日海りお、珠城りょう、望海風斗、紅ゆずるの各組トップスターはじめ出演者全員が板付きで勢ぞろい。「タカラヅカ・オーレ!」で華やかにオープニング。今回は専科3人、花組15人、月組11人、雪組12人、星組12人の各組選抜53人と月組のコーラスメンバー6人とあわせて総勢59人の出演。全員そろうとさすがに豪華絢爛で、どこを向いてもスターという感じ。
今年は、この催しが梅芸で開催されるようになってから10年、宙組の創立20周年、平成30年、そして宝塚バウホール開場40年と「10、20、30、40」がテーマで「タカラヅカ・オーレ!」に続いて明日海を中心に花組が「ジタン・デ・ジタン」「ファンシー・タッチ」珠城を中心にした月組が「ミリオン・ドリームズ」「プレスティージュ」望海風斗を中心とした雪組が「パラダイストロピカーナ」「サジタリウス」紅を中心とした星組が「ナルシス・ノアール」「ジュビレーション」轟と華形ひかる、凪七瑠海の専科メンバーが「レ・シェルバン」と平成元年から10年までの各組ショーからの主題歌をメドレーで披露。「シトラスの風」を不在の宙組に代わって全員が歌い継いだ。
平成11年から20年は、美弥るりかの「レッツジャズ」を皮切りに各組スターがメドレー、「アプローズタカラヅカ」を仙名彩世と真彩希帆、「NEVER SAY GOODBYE」から「ONE HEART」を明日海と望海がそれぞれデュエットするという豪華な組み合わせも。
同21年から30年は、彩風咲奈の「ミロワール」から始まって柚香光が「EXCITER!」と続け珠城と紅の「幕末太陽伝」「カルーセル輪舞曲」で締めくくった。
各組の2018年を振り返るコーナーは花組がトップバッター。続いて月組へとバトンタッチ。「ポーの一族」や「カンパニー」などを歌い継いだ。一部のラストは今年亡くなった宝塚の作曲家、中元清純氏を偲んで名曲メドレー。数々の名曲のなか「星の牧場」の「今もお前が」を瀬戸かずやと綺城ひか理の2人が歌ったのが懐かしかった。最後は極めつけ「タカラジェンヌに栄光あれ」を全員で合唱した。
休憩後の二部はバウホール40周年を記念してバウで上演されたミュージカルからトップコンビをスイッチしての主題歌メドレー。「回転木馬」を明日海と綺咲、「南太平洋」を紅と真彩、「オクラホマ」を珠城と仙名、「サウンド・オブ・ミュージック」を望海と美園というカップル。明日海と綺咲が思いのほかよく似合った。
続いて轟の「アナジ」からバウの名曲メドレー。柚香が「ディーン」から「いつか」を歌ったが、ジェームス・ディーンの伝記ミュージカルだが、これはちょっと見たいと思わせた。朝美絢が歌った「イーハトーヴ夢」もさぞ似合うだろう。轟の高音が全く出ていないのだけがちょっと心配だった。
雪組、星組の2018年の振り返りコーナーのあとはトップ四人のお笑いMCコーナー。台湾公演の思い出話などで盛り上がったあと、2020年のオリンピックの話まで飛び、4人がそれまで宝塚にいるかどうかという微妙なトークに客席もハラハラドキドキだった。
続いて、ファンが選んだ聴きたい曲をスターが歌うリクエストコーナー。望海風斗が「華麗なるギャツビー」から「朝日の昇る前に」紅が初舞台公演「LUCKY STAR!」珠城が「太王四神記2」から「蒼穹の彼方」明日海が大好きなショー「ル・ポアゾン愛の媚薬」を歌い轟が「Passion愛の旅」で締めくくり、フィナーレとなった。
昨年に引き続き、トップスターにいまのところ退団予定者がいないことで、さよならモードがなく、全体に安定感のある和気あいあいとした祭典になった。来年は105周年、話題作が目白押しで、超新人の初舞台も控えており、宝塚は今年以上にさらに注目を浴びそうな予感。「宝塚歌劇支局プラス」も引き続きご愛読を!
©宝塚歌劇支局プラス12月22日記 薮下哲司