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Channel: 薮下哲司の宝塚歌劇支局プラス
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北翔海莉が男装の剣客に扮して大暴れ!「蘭 RAN」松竹座から開幕

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北翔海莉が男装の剣客に扮して大暴れ!「蘭 RAN 緒方洪庵浪華の事件帳」 松竹座から開幕

 

元星組トップスター、北翔海莉が、松竹新喜劇の藤山扇治郎と初共演した「蘭~緒方洪庵 浪華の事件帳~」(錦織一清演出)が、6日から大阪松竹座で開幕した。16日からの東京・新橋演舞場での公演を前に、この公演の模様をお伝えしよう。

 

「蘭-」は江戸後期の大坂を舞台に、蘭学を学び天然痘治療の礎を築いた日本近代医学の祖、緒方章(のちの緒方洪庵)の若き日を描いた築山桂原作の「禁書売り」と「北前船始末」をもとに舞台化したもので、「少年隊」の錦織一清が演出、歌手の岸田聡志が音楽を担当、歌に踊りに大立ち回りをふんだんに盛り込んだ「痛快娯楽青春時代劇」。

 

緞帳が上がると真紅の豪華な雅楽の装束に身をまとった北翔がピンスポットで登場、朗々たる歌声で主題歌を披露、まるで宝塚をみているような華やかなプロローグ。とはいえミュージカルというわけではない。医学生の緒方章(扇治郎)が、師の蘭学医、天游の使いで「禁書」の受け取りに行った寺の境内で、殺人事件に遭遇したうえ、肝心の「禁書」もすり替えられてしまう。章は居合わせた謎の若侍(北翔)の協力を得て真犯人探しに奔走するのだが、事件は意外な方向に発展していくといったストーリー。北翔扮する若侍は、宮廷の舞楽を担う「在天楽所(ざいてんがくそ)」の楽人、東儀左近というのが表の顔。日頃は浪速の名所案内を仕事にするかたわら、闇の組織「在天別流」の一員という別の顔も持っている。歌も踊りも大立ち回りもできるというおいしい役どころだ。

 

禁書をめぐる殺人事件による推理劇という点では、それほど意外性のあるストーリーではないが、北翔は、雅楽師、町娘、剣客姿と男女早変わりで歌、踊り、立ち回りに加えて得意の横笛の披露もあってファンにとってはこれ以上ない文句なしの活躍ぶり。

 

北翔にとっても、念願の松竹新喜劇のホームグラウンド、松竹座と新橋演舞場の舞台での公演で、新喜劇の御曹司、藤山扇治郎との共演とあって、力の入り方もいつもとは違い、楽屋裏でも「毎日が楽しい」と笑顔満面だった。扇治郎のメークも北翔がアドバイスしたそうで、扇治郎が北翔の弟のように見えるのが微笑ましかった。

 

©宝塚歌劇支局プラス5月9日記 薮下哲司

 

 


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