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Channel: 薮下哲司の宝塚歌劇支局プラス
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「ベルばら」など衣装120点を展示!「華麗なる宝塚歌劇衣装の世界」展オープン

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「ベルばら」など衣装120点を展示!「華麗なる宝塚歌劇衣装の世界」展オープン

 神戸ファッション美術館開館25周年を記念した「華麗なる宝塚歌劇衣装の世界」展が、16日から6月12日まで神戸・六甲アイランド(アイランドセンター駅前)の同館で開かれている。

 宝塚歌劇の衣装は、大劇場内にある「宝塚歌劇の殿堂」で常時展示されているが、過去のさまざまな作品や衣装にまつわるデザイン画や小道具などが一堂に展示されるのは、100周年時の展覧会などを除いてめったにない貴重なチャンス。衣装に特化した展覧会は今回が初めてという。

 展示は4つのコーナーに分かれ「第一章」が「宝塚の世界へようこそ」と題した宝塚の歴史がひとめでわかる展示ブース、レビューの男役の燕尾服や娘役のドレス、舞台装置の模型などを展示。

「第二章」が「宝塚歌劇を彩る衣装の世界」で「モン・パリ」(1957年雪組再演時)から「アウグストゥス」(2021年花組)まで新旧のデザイン帳、1990年代から近年の作品までの舞台衣装がずらりと展示、コシノヒロコさんデザインの「シニョールドンファン」(2003年月組)や高田賢三デザインの「パルファンドパリ」(1993年星組)の貴重な衣装とともに、ショーの帽子やブーツ、パンプスなどの展示が珍しかった。

続いて「第三章」が「原作とタカラヅカ」のコーナーで、ここで「ベルサイユのばら」や「源氏物語」が登場。「ベルばら」は豪華な衣装とともに3体の「シュテファン人形」が展示されているのが必見。「源氏物語」では2000年花組公演「あさきゆめみし」で使用された西陣織の超高価な光源氏の衣装が展示されている。珍しいところでは「シャーロックホームズ」(2021年宙組)の仕込み杖なども。

「第四章」は「地球を旅する舞台衣装の世界」で古今東西さまざまな場所と時代を背景にしたバラエティーに富んだ作品群の衣装とポスターの展示。「眠れない男ナポレオン」(2014年星組)の戴冠式の場面の長いマントや「鳳凰伝」(2002年宙組)で銀橋いっぱいに裾が広がったトゥーランドットの衣装をまじかで見られる。

そして「エピローグ」として「宝塚歌劇フィナーレの世界」が用意され、フィナーレをまとめた映像や数々のショーで使われた「シャンシャン」大きな羽根の着いたパレードの衣装が展示され、ここでは来場者も記念写真が撮影できるスポットもある。

以前、工房で衣装制作の現場や、衣装倉庫の取材をしたことがあるが、そんななかで雑然とつるされた衣装ではなく、ライトに照らされて展示された衣装はさすがにどれも見事。舞台の思い出とともに懐かしく見ごたえがあった。会場に行かないとわからないサプライズな衣装も数多くあり、これだけの衣装が一堂に会するのは最初で最後ではないかと思われる。宝塚からはちょっと遠いが、足を延ばしてみる価値はある。

©宝塚歌劇支局プラス4月17日記 薮下哲司
 


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